これは敗北の記録である。そして思いつくままに書き綴っているので冗長of冗長である。御免。
2021/5/22 悲しい事件を追記。
あらすじ。
「パソコン壊れた!助けて!」
治せるかなぁ。
うーん。
だめだった。
でも?!
目次。
第一章 復旧作業
発端
そもそもだが、パソコンが「ブルースクリーン連発」になったらだいたいオワっている。
これはパソコンおたくなら全員が知っている。最初のブルースクリーンの時点でなんらかの処置やら復旧やらをすることで「ちょっと不安だけどまぁ大丈夫」ぐらいまで治せる、というレベルでブルースクリーンはヤバい。
普通に使っているつもりでブルースクリーンが出るのは、そのぐらい緊急事態なのだ。2回・3回とブルースクリーンを繰り返すたびに傷は深まっていくのだ。
最終的に「電源オンでブルースクリーンして仕方なく電源オフ」までパワーアップするのは全員が経験している。つまりみんな馬鹿だったし、いまだに割と馬鹿だ。
そんなわけだ。
だから「お前!なんで連発するまでほっといたんだ!」などと怒ったりはしない。
自分もそうだったからね。あくまでも明るく応対していく。治るよ!大丈夫だよ!と話しかける。目の前のその人は、もう心はボロボロで恐怖に包まれていることを知っているのだから。
エラーメッセージを入手すると、いろいろ対応できると言われている。
しかし半分ウソなのだ。何度トラブルが再発しても同じエラーメッセージであれば対応しやすい。だがどうだ、このメッセージ。
どう考えても「このエラーが出るようでは基本的すぎる仕組みが正常動作していない」のがわかる。
設定を少し変えたとか、つないでいるマウスが調子悪いとか、そういう「ちょっとしたトラブル」でないことは明らかだ。
Windowsが勝手に壊れたのでない、とするとハードウェアトラブルを疑うことになる。しかしメモリを挿し直しても状況は改善しない。いくつか疑ったがどうやら違うようだ。いったい何が原因なんだ?
もしかして、いや、やはりWindowsが勝手に壊れたのか?もちろん詳細なプロセスとしては勝手に壊れたのではないのだが、標準的な使い方であれば勝手に壊れたと言わざるを得ないトラブルが発生したのか?
ま、あるよね~Windowsって昔からそうだよね~
でも、Windowsの長い歴史において復元・復旧・修復の道具はたくさんある。そのひとつが「復元ポイント」だ。かなり治せる。頼もしいヤツ。
復元
幸い、復元ポイントが残っていた。10日ほどまえのものだ。よかったよかった。とりあえずWindowsが起動する状態であれば、設定変更をいくらかやっていようがいい感じに治る。マイクロソフトありがと~やった~大勝利~
さて、結果は。
ハイ、きた。
ここに至るまでに、
- ブルスク出た!うわーん
- また出た!うわーん
- もう治せない!こまった
- 「助けて!」『復元ポイントあります?』「ある!」
- やった復元できる!よかった!
からのこの仕打ち。マイクロソフトさん、あまりにもドS!
さて、わたくし。こいつはかなりタフなヤマだな、と確信するわけです。
とりあえず最近話題になった「WindowsUpdateでいれたやつのせいで動きがおかしくなるのでマイクロソフトが調べたらやっぱり原因だったので対策考えたけどすぐには無理だったのでとりあえずアプデ戻してね。でもやべーから気をつけてね。しらんけど」をやってみた。
まぁ、関係なかったみたいだ。残念。
兆し
エラーメッセージでググると「chrome.exeをchrom.exeとかに名前を変えると治る→半年ぐらい何も起きない。治った!」みたいな情報が見つかります。ウソではないと思う。だけどそうじゃないんだ。
「何日か前からchromeでエラーがでるんですが、これやったら治りました」という人ばっかりだ。お前たちの「何日か前」に同じトラブルが起きているのは間違いない。それは何なんだ。謎のふんわりしたトラブルがいま起きているんだ。
直感的に感じる。やばい。死の匂いがする。処置するなら急がねばならない。まだ原因は見えない。焦り。無力感。助けたい。しかし。
ぼくらのアンインストール
使い続けたアプリ(本当はアプリケーションと呼び続けていきたい)に原因があるなら、アンインストールして再びインストールすれば問題は解決する。少なくとも製作メーカーが修正したバージョンをインストールできるチャンスがある。
しかし結果は残酷だ。エラーが出たからではない。エラーなんてもう何度も出ている。もうエラーが出ること自体はなんの困難とも感じない状況に陥っているのだ。
では見ていただこう。Windows10を作ったメーカーであるマイクロソフトが公式見解を出している。このエラーメッセージが出たときの対応方法だ。
「再起動してください」
は?
これがマイクロソフトなのだ。
「大将!さすがに今日のラーメンの味おかしいやろ!どしたん?」
『吐き出してもう一度たべてください。』
「あれ?ボタンおしたけどジュース出てこんな。詰まったか?」
『もう一度お金をいれてからボタンをおしてください』
「死にたい……なんで世の中はこんなにつらいんだ……」
『生まれ変わって人生をやり直してください』
うん、まぁ、言ってることは分かる。分かるけど分かってやるもんかこのクソ野郎という気持ちになる。だが、そこはぐっとこらえる。いまはそんなヒマはない。
幻日(pärˈhēlēən)ぱーへれあん
世界が崩壊に向かっている。もう手段を選んでいる場合ではない。少々の犠牲はやむをえまい。
第二章 初期状態に戻す
Windowsの長い歴史における一大変革のひとつが「リセット(初期状態に戻す)」だ。全部消して入れ直す、よりもゆるい復旧方法として他にも「リフレッシュ(新しく始める)」「レストア(上書きで入れ直す)」などがある。
成功すれば非常に安定したWindowsに復活する。そう、「成功」すれば。おかしな話だ。復旧作業が成功したり失敗したりする。そんな作業のことを「復旧作業」と呼ぶのは謎だ。「うまく飲み込めれば効く薬」なんて聞いたことがない。「通り抜けることができたら非常口」なんておかしい。
いうまでもないが、この復旧作業(笑)は正常動作するWindowsでは絶対に失敗しない。Windowsはちまたで言われるほどひどいソフトウェアではない。大変よくできたものだ。有料で買うのに十分に値する。問題は「動作がおかしい時に、緊急用の仕組みも同様におかしな動作をする」ことなのだ。
そして。
エラーメッセージは「停止コード:PFN_LIST_CORRUPT」だ。緊急用の機能を呼び出してページファイルがおかしいとエラーを返すのはもうなんていうか緊急の緊急だ。パトカーが玉突き事故とか、消防車から火が出て火事とか、消費税がマイナス100%(買うとお金がもらえる)とか、そういう状態だ。
まだWindowsがなんとなく動いている風味の間にデータを吸い出しておくことを勧めた。本当にもういつ何が起きてもおかしくない。すこし脅かすようなことになっても急がせるほうがベターだ。戦いはずいぶん劣勢なのだから。
使用中のパソコンからデータを取り出しておけたのは不幸中の幸いだ。だが、半分ぐらい敗北した気分にもなる。戦略的撤退は、やはり撤退なのだ。
第三章 正しいインストール作業
USBメモリになんかしてなんかするタイプの作業をしようということになった。具体的にはMediaCreationToolで復旧・再インストールするためのインストールメディアを作る。
そして
このエラーは、復旧するためのUSBメモリを作るツールを動かしている途中で出たものだ。動くかどうかわからない謎の操作ではない。絶対に動くはずの操作だ。
エラーコードが出た人たちがマイクロソフトの公式コミュニティで助けを求めている様子は以下の通り。
いつもの風景だ。「ファイルが壊れているかもしれないから削除してやりなおしてみて」「USBメモリの中身に問題があるのでは」まぁそうかもしれない。しれないが、そんな当たり前のこともまともにできるかどうか自分で確認する道具なのか?その道具で治したものは、本当に正常なのか?まさか正常かどうか確認しろとでもいうのか?
よし、ならば次は「回復ドライブの作成」だ。これさえできれば……。
が、ダメッ!(知ってた
なんなんだ。回復ドライブを作ろうとしたらエラーで停止だってさ。ベホイミ大爆発で大怪我か?世界平和vs幸福追求で世界大戦勃発か?何だ?何が起こっているんだ?
冗談はこの辺で。
我々二人はWindowsにおける、リカバリドライブ・回復ドライブ・インストールメディア・リセット・リフレッシュ・クリーンインストールおよび復旧メニューについて少しずつ学んでいった。やり方を色々調べた。かなりやり方に詳しくなった。
しかしだ。
すべてにおいてエラーメッセージが出て中断されて終わる。
しかもエラーメッセージからいくら対応方法を探しても、だれもが「うまくいきません」で終わっている。だからまた別の方法を試す。そしてまただれもが「うまくいきません」で終わる。地獄だ。賽の河原だ。
だが、見つけた。ついに見つけたぞ。この方法なら絶対にうまくいく。すべての問題を乗り越えた最後の方法だ。
なんだよ0x8007025dって。番号から調べたらファイルが壊れているエラー?
毎度おなじみマイクロソフトコミュニティ。エラー番号で検索してみたが「解決済み!」となっているものは見つからなかった。どこかにあるのかもしれんが分からなかった。せめて「解決済みの質問に絞り込む」ぐらいさせてくれ。
ふむふむ。USBメモリをFAT32ではなくNTFSでフォーマットすればよいのか。野生のプロ、有能。
参考
Windows10のUSBインストールがエラー0x8007025dで失敗する : Re:
USBメモリをNTFSでフォーマットするのは標準のツールで簡単にできる。マウスでぽちぽちする程度のことだ。それではアカンという情報もあったのでdiskpartコマンドで手動でやる方法も試した。
具体的には、インストールメディアでパソコンを起動した後のインストーラ画面でshift+F10を押す。管理者モードでdiskpartを実行し、cleanやらcreatepartitionやらconvert gptあるいはconvert mbrを実行する。この操作はGUIではできないし促されない。インストールに使用するメディアがBIOS起動なのかUEFI起動なのかを把握する。インストール先のディスクが完全に空なのか・かつてWindowsが入っていてデータを消したが隠しパーティションだけ残っているのか・単に使用中のものを削除するのか把握する。前述のコマンドをどのような状況でどれを使うのか把握する。
↑の段落を謎の呪文としてではなく理解できる人は本当にいるのか?これは「初心者講座」らしいぞ。
我々は学んだ。乗り越えた。そしてついに得るのだ。ゴールは近い。近いはずだ。そうでなければおかしい。たかがインストールじゃないか。
第四章 最後のインストール作業
我々なりに準備した集大成の手順・方法だったが、結果はダメだった。だからスクショとかはなし。
USBメモリのフォーマットがFAT32とNTFSでエラーが出るとか。知らんて。回復ドライブはFAT32が必須なんですってよ。まいりましたわね。
diskpartコマンドとか普通に考えて無理じゃねーかな。初心者っていうかwindowsのブートプロセスやBIOSとUEFIの違いが分かるレベルって中級で収まるんだろうか。むずい。もうちょっと学習すればいける気がするが、学習は目的ではない。今回はここまでだ。
我々は敗北した。ブルースクリーンが出ないようにしてAPEXで遊ぶ、という目的は達成されなかった。
パソコン修理サービスを依頼するにせよ、新しいパソコンを買うにせよ、とにかく。この戦いは敗北した。目の前には「動かないゴミ」があると認めるしかなかった。
最終章 そのとき、世界は
さすがに「このゴミ、どうする?」とは言えない。まだ敗北の余韻があるこの時点で。人には感情がある。
しかし決断は必要だ。修理するか、捨てるか、売るか。
修理費用は相場がすぐわかる。だいたい10000円(税別)だ。おそらく部品としては壊れていない。再インストールすれば動くはずなのだ。OS費用は別途2万円ぐらい。
捨てるのは、パーツごとなら燃えないゴミになる。全体なら家電リサイクル。
では売るといくらなのか?
SSDは容量によるが5000円とか3000円とか。中古買取価格は定価の3割ぐらいになる。キーボードやマウスみたいな「パソコン買ったらサービスでつけます」みたいなものはほぼゼロだ。
しかし、グラボが高い。高いのは知っていた。対岸の火事として。
手元にあるのは通称1660Super。正式名称GeforceGTX1660Superのチップセット搭載のグラフィックカードだ。新品で3万円をちょっと切るぐらいで買えた。3割とすると1万円で売れればラッキーというところだ。
kakaku.com情報。(新品購入価格)
バグか?
いや、新品が高いだけだ。中古買取価格も高いとは限らない。焦るな。
ヤフオク、メルカリ。
バグか?
バグだ!
我々は相場の素人だ。もし、毎日価格を見ていたら「やった!買ったときの値段で売れるぞ!」とすでに売っていたことだろう。見ていなかったことが幸いした。
我々だけでなく、世界も壊れていた。
俺達の戦いはこれからだ!(未完)
第二部、オークション激闘編にご期待ください。
おわり。
続報。
えっhttps://t.co/SpxpTza4UB pic.twitter.com/evZe3G3GUq
— 水野 学 (@cz500c) 2021年5月21日
ゴン、お前だったのか!ぶっころがすぞ。