【ストV】格ゲー初心者講座で挫折した人への講座(第4週目)

第4週目予定地。新しい試み、未完成でも公開していくスタイル。

 

今週は地上戦に突入します。といっても初心者向け。入り口だけ紹介します。とりあえず勝つ方法を練習させろ!という人は目次から【トレモ】項目をクリック。

 

目次

 

 

 

そもそも地上戦って何?

お互いに地上にいるときにすること全てです。レバーとボタンを離しても地上戦に含みます。お互いの距離で分類します。距離がゼロであれば「密着の地上戦」、通常技が届くなら「近距離の地上戦」、通常技が届かなくなったら「中距離の地上戦」、トレーニングモードのバトル再スタートの距離は「開幕距離の地上戦」、さらに遠いと「遠距離の地上戦」と呼ぶことにしましょう。ジャンプ攻撃と対空は「飛び」「対空」と名付けて区別します。

図にするとこんな感じ。

遠距離~開幕の距離~中距離~近距離~密着

遠距離→飛び→ジャンプ攻撃vs対空→近距離

開幕距離→飛び→ジャンプ攻撃vs対空→密着

中距離→めくり飛び→めくりジャンプ攻撃vs対空→密着

密着→垂直飛び→垂直ジャンプ攻撃vs対空→近距離

ここで、いままで学んできた「飛び~投げor打撃orその他」がどの部分のどのぐらいの範囲なのか確認しておきましょう。

密着付近および各距離からの対空とその直後が先週までの範囲

3週間で「たったこれだけ」だと思いますか?それとも「常に使うチャンスのある技術」だと思いますか?

たったこれだけ、と思った人たちは熱心に地上戦すべてを研究して練習する人たちです。ほとんどジャンプをせず、前後に細かく歩いて通常技を振ります。でもちゃんと対空はするのです。

常に使うチャンスがある、と思った人たちは地上戦の中で「自分はランダムにボタンを押すだけなのに、相手は画面をよく見て対処しなければいけない」分野を研究します。相手が画面を注視せざるを得ないところまで追い詰めてから「ジャンプ攻撃からの択」を仕掛けます。ちゃんと対空もします。

簡単に言うと、正解がありません。それぞれのプレイヤーが「私はこう思います。だからこう動かします。」という混沌に「地上戦という名前をつけた」だけなのです。そして地上戦の半分は技術や知識ではなく「私はこう思う」「いやそうではない」の戦いです。この心理戦のことを格闘ゲームでは「読み合い」と呼びます。読み合いが変化して別の読み合いになることを「読み合いが回る」と言います。回るとまた元の位置にもどってくるからです。

 

プロのできることとわたしたちにできることを理解しよう

世界大会で活躍するプロゲーマーがやっている地上戦を真似しようとしても無理です。技術も知識も遠く及ばないので、やろうとして99%失敗するということはずっと負けてしまいます。

とは言え、プロゲーマーが何をやっている(やろうとしている)のかを理解しておくのはよいことです。その例を示します。

自己顕示欲TV! 2018年11月22日配信

豪鬼vsダルシムの地上戦 https://www.twitch.tv/videos/339174580

地上戦解説 14分~47分 https://www.twitch.tv/videos/339174580?t=0h14m08s

豪鬼が前歩きor立っていると、ダルシムが中Pを連打してきて当たる。ダルシム勝ち。

ダルシムは中Pを撒き、その間合いに入らせないようにして満足。ダルシム勝ち。

豪鬼ダルシムの中Pの外で待つ。時間が経過し、ダルシム勝ち。

豪鬼はしゃがみ中パンチを撒き、ダルシムの中P自体を殴る。豪鬼勝ち。

ダルシムは中Pを振るほど損をするので振るのをやめる。

豪鬼が前に歩いても安全。すこし歩いてガード。

ダルシムは遠くに行ってほしいので中Pか中Kを振る。ダルシム勝ち。

豪鬼は中Pか中Kをガード後に反撃する技を振って当てる。豪鬼勝ち。

ダルシムは中Pか中Kを単発で振るけど連打すると損だからやめる。

豪鬼は中Pか中Kガード後に前に行けるようになる。豪鬼が前ステする。

豪鬼の前ステが通ると触って百鬼とかでダルシムは困るので、やっぱり中Pか中Kを振る。

ますますダルシムの中P・中Kで何を振るかがバレる。

豪鬼ダルシムの中P・中Kを殴ったり前ステしやすくなる。豪鬼近づけるので勝ち。

ピンポイント

ダルシムは別の行動としてヨガファイアを撃ってみたくなる。ガードさせれば追い返せる。豪鬼ダルシムのヨガファイアに合わせて前ステすることで高いリターンを得る。

ダルシムのヨガオッケー(ジャンプ上昇中弱パンチ)は喰らったあとでも殴れる。ガードしても喰らってもボタンを押そう。ただしダルシムの大Pをガードするタイミングで押す。浮きを見てからではなく、ダルシムの小Pを見てから押す。

ダルシムの弱スライディング>ヨガバーナーは割り込みが可能。中と強のスライディングだと連ガなので押し得。無敵技を持っているキャラクターは反撃のチャンス。

中K>ヨガゲイル>低空テレポの連携にはその場受け身してリバサ昇竜の反撃が確定。ダルシムのぼったくり連携を咎めよう。

トリガー斬空はスライディングでくぐられやすい。安易に使って入れ替えられると寒いので控えめに。

EXファイア>テレポは引き付けてバクステして表裏を回避しよう。

ダルシムのリバサCAに対してはしゃがみ技を埋めよう。

 

自己顕示欲TV! 2018年11月15日配信

豪鬼vsガイル ミカvsガイルの地上戦 https://www.twitch.tv/videos/336126935

地上戦解説 12分~43分 https://www.twitch.tv/videos/336126935?t=0h12m49s

ガイルは弱ソニックブームを連続ガードさせたい。飛ばれてもサマーソルトキックが間に合う。強ソニックブームをガードさせていまうと、最速の二発目を撃った時に豪鬼が飛ぶとジャンプ攻撃が確定しやすいのであまり撃ちたくない。

豪鬼はそれなりに近い距離で弱ソニックブームを垂直ジャンプで回避したい。もし回避できれば、画面内に弱ソニックブームが残っている間は次弾が撃てない。よってソニックブームを撃てないガイルを相手にすることができる。

そこで豪鬼はガイルの前中Kが空振りギリギリの距離で待ち、弱か強か分からないがソニックブームの発射を確認したら「強ソニックブームに触れる直前までガードしておき、ガードとなるタイミングでレバーを上に入れる」ファジー入力をする。その結果、弱ソニックブームはジャンプで回避し、強ソニックブームはガードとなる。

ガイルの前中Kをガードしても何もいいことがないため、ガードしてはいけない。空振るギリギリの位置で待ち、「動いた!」と思ったら差し返しの技を出そう。豪鬼なら屈大K。レインボーミカはEXシューティングピーチ。

 

確かに「なるほど」です。さすがプロ!という内容です。うまく行きそうな気がします。

ところがそうではありません。

(このへんに難しいポイントと足りそうにない知識をかく)

さらに前提として必要なものがわたしたちにはありません。

(そもそも対戦相手の動機と心理の変遷を推定するために必要なメタ知識とはなにか)

ではわたしたちは何を得るべきなのでしょうか

(まずは真似る。無理なものは捨てる。構成するメタ知識を学ぶ)

そういう視点でプロ配信を見るのも楽しいことだと思います。

 

一番シンプルな、だけど簡単じゃない地上戦をやってみよう。

今度はあまりにも簡単すぎる地上戦について扱います。というよりも、わたしたちはすでに地上戦をやったことがあります。

動画

バトル再スタート位置から前に歩いてめくりジャンプ攻撃

何をやっているのか、改めておさらいしてみましょう。

  • 前に歩く
  • 前ジャンプする
  • ジャンプ攻撃する
  • めくり攻撃となってガードまたはヒットする

わたしたちはこの4つの動作を全部合わせて「飛び」と表現しますが、じつは4つの動作の組み合わせです。4つ目は自動的に発生するので3つと言ってもいいですね。

最初の動作についての質問です。

「なぜ前に歩いたのですか?」

シンプルですが難しい質問です。人によって答えが違うと思います。なので私だけの答えを書きます。

「めくりジャンプ攻撃がしたいけれど、距離が遠すぎていますぐ前ジャンプしてもできません。この距離では正面からのジャンプ攻撃になります。だから近づくために前に歩きました。前ステップでもよかったのですが、いつでもガードできる安心感があるので歩くことを選びました。」

次は前ジャンプをした理由です。

「前に歩いたことでめくりジャンプ攻撃ができる距離まで接近しました。間違いないと判断し、確信をもって前ジャンプしました」

さらに空中でジャンプ中キックのボタンを押した理由です。

「ジャンプする直前から距離を測るのをやめて、相手キャラクターをじっと見ていました。相手は立ったまま動きません。空対空をしないようです。前後に歩いて距離を調整する動きもありません。これはめくりジャンプ攻撃が成功しそうです。たぶんガードされるように思われます。そこで中キックボタンを押しました」

ではどこが地上での「戦い」だったのか示しましょう。端的なダミーを用意します。

動画

中パンチを2回して後ろ歩きして待つを繰り返すダミー(ガイル)

このダミーに対して「めくりジャンプ攻撃を当てたい」という動機があるなら、どういう動作になるでしょうか?

ガイルは強力な対空攻撃であるサマーソルトキックを持っていますが、「しばらく下に溜める」必要があります。ということは「後ろに歩いた直後」は下の溜めがないわけです。そこにジャンプ攻撃を、しかもめくり攻撃を狙っていくのは理にかなっています。

しかもその溜めのない状況で中パンチを出しているということはガードもしていません。まさに攻撃をヒットさせるチャンスです。

私が「何をしたか」を示すので、「何を考えていたか」を当ててみてください。

動画

めくり距離を作り、2回めの中パンチ~後ろ下がりに合わせて前歩きしてからジャンプ攻撃

私が何を考えていたか示すのはやめておきます。地上戦には「正解がありません」。仮に心の中が分かっても、次の1秒では違うことを考えているかもしれないからです。

前ジャンプしてめくり攻撃を出すだけでも、このように細かく考えることができます。もちろん格ゲーは自由ですし、地上戦に正解はありませんから「何も考えていない」可能性もあります。手が勝手にめくりジャンプ攻撃する感じ。上級者のアドバイスによくある「慣れてください」はこのこと指します。考えずに動かせるようになることで、地上戦はさらに深まっていきます。何を考えて何を考えないかも、自由、なのです。

 

個々の動作では何も考えず、「飛んでめくり当てて屈中P>中K>弱赤鴉豪焦破>トリガー発動までやって、当たってたかどうかでその後のことはその時考えよう」みたいなこともできます。この「何も考えずにただレバーとボタンを順序通り押して、その時のことはその時考えるだけでいい行動」のことを「強い行動(つよいむーぶ)」と呼びます。多くの強いムーブはEXゲージやトリガーゲージを消費して行います。自分の使うキャラクターの強い行動を調べて練習しておくことが大事です。閑話休題

 

自分だけの地上戦を作ってみよう

初心者向けに、最速で押す(連打でも可)か何もしないかの選択で地上戦を作ってみましょう。近距離と中距離と投げ抜け後の例を示します。

近距離の例

動画

密着状態で豪鬼が屈中P>屈中Pを出した後の状況

密着状態から、豪鬼がしゃがみ中パンチを2回出した後の状況を考えます。弱攻撃が届かない距離なので、以前は豪鬼の中パンチが強力な連携でした。いまは離れる距離が伸びて中パンチが届きません。さてどうしましょう。

例えば豪鬼大パンチを押すと、直前のしゃがみ中パンチの効果で実質5/60秒で大パンチが相手に届きます。これより早く反撃できる中攻撃はありません。当たればクラッシュカウンターを伴ったコンボになります。よって、防御側はガードするしかありません。その代わり、豪鬼大パンチをガードするとガードした側が早く動けるので豪鬼大パンチを出した後は攻める手を止めることになります。とりあえず大パンチを出しておくのはよさそうですが、そこで豪鬼の攻撃は終わって相手が行動することになるでしょう。大パンチの代わりにキャンセル豪波動拳や赤鴉豪焦破を出すのもだいたい同じ結果になります。

そこそこの数の豪鬼はこの動きをします。そうすると防御側は「しゃがみ中パンチを2回ガードしたら、次もガードしておけば最後のガードになって自分の番が回ってくるぞ!」と思うようになります。正解はありませんが、私はなんとなくそう思います。

そこで、前ステップから投げます。ダミーに記録させてみてください。はっきり言ってウザいです。「ガードしようとしてるのに投げにくるんじゃねーよ!」という気持ちになります。

動画

しゃがみ中パンチx2から前ステ投げするダミー

前ステップは2回入力の前半が画面に漏れるので「ぴくぴくからの前ステップ」になります。しかし通常技の硬直中に前ステップを入力すると「ぴくぴく」がなくなります。いきなり前ステップしてきます。前ステップ+投げの時間は21/60秒です。最速の通常技は3/60秒ですから、18/60秒以内にボタンを押さないと投げられてしまいます。投げ抜けの場合は7/60秒の猶予がありますから28/60秒以内に投げ抜けしても回避できます。

この動きを知っている人であれば、あらかじめ投げ抜けの準備をしておいて「あっ」と思ってから投げ抜けしても間に合います。28/60秒ならほぼ誰でもできます。

動画

しゃがみ中パンチx2からの前ステ投げに対する投げ抜け

投げようと思ったのに投げ抜けしてきた!と思ったらどうすればいいでしょうか。殴ればいいですね。

動画

しゃがみ中パンチx2から前ステしてまたしゃがみ中パンチx2

もしこの連携に対して投げ抜けが「ちょっと早すぎた場合」には……

動画

しゃがみ中パンチx2から前ステしてしゃがみ中パンチがカウンターヒット

なんとカウンターヒットによってしゃがみ中パンチx2がコンボになります。もちろんさらにキャンセル必殺技も繋がります。これは減る。

そういえば投げは後ろに下がることで回避できます。しかもしゃがみ中パンチx2をガードした距離ではしゃがみ中キックが届かないため、2回ガードしたら後ろに入れっぱなしにするだけで「大パンチ」「前ステ>投げ」の両方を回避できます。

動画

しゃがみ中パンチx2>しゃがみ中キックがとどかない

動画

しゃがみ中パンチx2から前ステ>投げと大パンチを後ろ下がりで両方回避

しかし、後ろ下がりは下段ガードをしていません。そこに下段攻撃がヒットします。

動画

しゃがみ中パンチx2から前ステ>しゃがみ中キック>波動拳

こうなるともう前ステを咎めるしかありません。間に合うのは弱攻撃だけですが、見てからボタンを押すのは難しいです。だから2回ガードの後に画面がどうなっているか見ないで少し待ってボタンを押します。ファジーでボタンを押すのです。

動画

しゃがみ中パンチx2から前ステに対してしゃがみ弱パンチを押してとめる。できればコンボまで繋げる

ついに防御側が攻撃側に反撃を成功しました。

ところが、です。ここで最初の連携を思い出してみましょう。大パンチです。しゃがみ弱パンチを押すとどうなるでしょうか。

動画

ちゃがみ中パンチx2から大パンチを押すと、しゃがみ弱パンチのファジーがクラカン

ひどいことに。ついに振り出しに戻ってしまいました。これが「読み合いが回った」状態です。こうなると「相手より読み合いを先に回す」のか「有り得ないはずの選択肢を使う」のか、様々な状況に変化していきます。

動画

しゃがみ中パンチx2から大パンチに対して、ワンガードしてバックステップで2回目の中パンチを空中で喰らって大パンチを空振りさせ、最速弱竜巻からコンボを狙う。

さて、他にはどんな選択肢があるのでしょうか?

 

中距離の例

波動拳波動拳昇龍拳

別記事を参照

 

投げ抜け後の例

投げを投げ抜けする状況はしばしば起きます。さて、その直後になにをすればいいでしょう。どうやら通常技が届かない距離です。とりあえず豪波動拳でも撃ってみましょう。

動画

投げ抜けしたあとに豪波動拳してガードさせる

波動拳を見てから弾抜け必殺技で抜けるには近すぎます。ガードするしかなさそうですね。これで削り10点です。ヤッター!

うーん。これは困りました。さすがに中竜巻斬空脚をぶっ放す(ブッぱする)わけにはいきません。空振りしてもそこそこ安全な技は何かないでしょうか……。

動画

投げ抜けした後に豪波動拳に対してしゃがみ大パンチでクラカン

パリーン!きた!これ!しかも、豪波動拳じゃなくてしゃがみ中キックとか中キックとか、弱パンチとかしゃがみ弱パンチとかにも勝つ!なにこれ強い!(強い行動)

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投げ抜けした後の距離でしゃがみ大パンチに対して中キック(空振りにヒット)としゃがみ中キック(お互い空振り)と弱パンチ(クラカン)としゃがみ弱パンチ(クラカン)がまける

うーん。しゃがみ大パンチ強いなぁ。でも殴るまでに11/60秒かかる遅い技だから、もうちょっと早く出る技なら勝てるんじゃないかな?大パンチとか

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投げ抜け後にしゃがみ大パンチ大パンチ大パンチが勝つ

パリーン!きた!これ!大パンチ最強!

うーん。大パンチ強いなぁ。もっと早く出る技なら勝てるかなぁ。例えば中パンチとか

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投げ抜け後に中パンチと大パンチ。中パンチが勝つ。べちん

やった!出るの早い中パンチ最強!

うーん。中パンチ出るの早いなぁ。前に出ずに、しかも相手に攻撃したいなぁ。

動画

投げ抜け後に中パンチと豪波動拳。豪波動拳が勝ち。

やった!豪波動拳最強!

ふりだしに戻る。

 

遥かなる大地へ旅立とう

だいぶ茶番が過ぎましたが、雰囲気は伝わったと思います。地上戦には正解がありません。でも勝負ですから試合に強い・弱いは存在します。自分だけの地上戦を作る楽しみを味わいましょう。

 

ところで、第4週目となった講座シリーズ。今回で最終回です。読んでくれてありがとう。あなたのおかげで4回も書いてしまいました。もし、面白かったり役に立ったりした場合は褒めてください。喜びます。ツイッター 水野 学 (@cz500c) | Twitter もやっていますのでなんかそれらしい方法で伝えてください。

あと夜っぽい時間はラウンジしたいので特に前触れ無くFID magnumthirtyoneまでラウンジ招待を飛ばしてください。飛び込みます。

それではまた別の記事で。